晩秋の海岸物語 パートⅢ
(続き)
おはようございます。
今年もあと一か月ですね。年末年始は楽しいイベントがいっぱいあって心がウキウキします。初詣は何をお願いしようかしらー。
いけないいけない、朝の大切な時間が過ぎてしまう。それよりも特製のパンケーキとはちみつたっぷりのお紅茶をいただきましょう。
…ここのところ、朝に鏡を見るたびに何故か前に、とあるゴルフ場で見かけた青いクマさんのことを思い出します。これはもしかしてー?
気になるといてもたってもいられないから、食べ終わって食器を洗ったらまたあのゴルフ場に行ってみよう!
―同じ頃の浜松シーサイドゴルフクラブの特命広報担当クマです―
はぁー。何かこう、胸が締め付けられて眠られない夜が続き、広報の仕事も手につきません。
あの日見た、赤色のクマさんは本当に存在するのでしょうか?あれは幻だったのでしょうか?こんな状態なので、同僚に「歩いてリフレッシュすると良いよ!」と聞いたので、取材も兼ねてゴルフ場内を探索する事としましょうか。
おっと!いつのまにやらまたあの3番ホールに来てしまいました。
確か、あのあたりに赤色のクマ影がこんな風にいたんですよね。ってあれ!?今日もまた赤色のクマ影が見えます!いよいよお医者さんに診てもらった方が良いかもな。それにだんだん大きくなって近づいてくるようにも感じるしー
「はじめまして。」 はい、はじめまして(とうとう会話までするようになってきた)。
「こちらでお仕事をされているのですか?」 はい、今年から特命広報担当としてがんばっています。
「…以前にどこかでお会いしていますか?」 いいえ(でもこんなふうに夢の中では何度も)。
「そうですよね。またこちらにお伺いしてもいいですか?」 ぜひいつでもお越しください。
「はい、ありがとうございます。ではさようなら。」 はい、ちかいうちに!
…上司に言って、今日のところは早退して病院に行こう。
―クマたちの新たな海岸物語が始まる予感です―
(完)